痔(痔核、いぼ痔、脱肛、直腸脱、痔ろう)の漢方

痔は、大きく痔核(イボ痔)、脱肛、痔ろうに分けられ、原因、治療法は、若干異なります。1つではなく、2種、3種を併発されている方は、少なくありません。

どの痔も、漢方薬の適応範囲になりますので、ご安心ください。

ただし、漢方だけのめば改善するというわけではなく、生活習慣、食事の改善も、必要です。

すべての痔に共通しますが、便秘、下痢は、肛門周辺の病気に良くありません。痔の原因となる腸のトラブルがある場合は、優先的に治療をします。

 

痔核(イボ痔)とは

痔核は、イボ痔とも言われ、歯状線(直腸と肛門のつなぎ目)を隔て、肛門の外(皮膚)側にできる「外痔核」と内(直腸粘膜)側にできる「内痔核」に分けられます。実際は、内痔核だけという方より、外痔核と内痔核を併発されている相談の方が多いです。

出血のある痔は、ほぼ、痔核であり、鮮やかな鮮血です。痛み、痒みを伴う場合があります。

 

痔核(イボ痔)の漢方治療

漢方では、イボ痔の原因は、瘀血(おけつ)、血の滞りであると考えます。

お尻は、血流が悪くなりやすい場所です。お尻の血流が悪くなる日常動作を控えていただき、お尻の血流が良くなる運動をしていただきます。

漢方では、下半身の血の滞りが良くなる漢方、出血がある場合は、出血に対する漢方、瘀血の原因として肝機能が関係している場合は、肝機能が良くなる漢方などを、今の状態に合わせて組み合わせ、提案いたします。

 

痔核(イボ痔)の食事養生

甘いもの、アルコール、刺激物、油物を避け、緑の濃い野菜類を多めにとるように心がけていただきます。

最近は、揚物、焼肉といった、いかにも脂が多そうな料理ではなく、クロワッサン、ケーキ、アイスクリーム、チョコレート、ピザ、カルボナーラといった、油を意識せずに召し上がることができる料理の油のトラブルが増えてきました。気をつけてみてください。

 

 

脱肛(だっこう)、直腸脱とは

脱肛は、内痔核が肛門から外へ出た状態、直腸脱は、直腸が肛門から出た状態を指します。

直腸脱は、産後の女性や、高齢者、体力が落ちた方に、よく見られます。骨盤底が緩み、直腸の固定が悪いことが原因で、便秘や排便時のいきみが誘因で、飛び出してくることが多いようです。

 

脱肛、直腸脱の漢方治療

肛門内にあるはずのものが飛び出して、下垂するのは、漢方でいう、脾虚です。

消化吸収、体に栄養を回す力が不足し、そのため、もち上げる力がなくなっていると考えます。ですから、内痔核が出てきた脱肛も、直腸脱も、漢方の治療方針は、よく似ています。

脱肛は、内痔核と内臓の下垂の療法の、両方の治療をするか、優先順位をつけて、順に治療を行います。

体力をつけるもの、下垂を持ち上げる、直腸の臓器が下がらず固定できるようにし、新陳代謝を上げる漢方を使います。

日常生活では、ほどほどに筋肉トレーニングをして体力をつけ、とはいっても、疲れすぎないようにし、ジャンプする運動は避けるのがおすすめです。

体力低下が、根本原因としてありますので、治療に時間がかかりますが、脱肛、直腸脱の漢方治療が終了する頃には、体力が増し、体の他の部分も調子が良くなっていることがわかると思います。

 

脱肛、直腸脱の食事養生

体力をつける食べ物、代謝を上げる食べ物が、おすすめです。

また、脱肛、直腸脱の方は体力がないので、体を冷やすもの、果物は、食べ過ぎに注意です。

具体的には、米、とうもろこし、自然薯、レンコンなどは、体力をつけるものとしておすすめ。

体を冷やす控えるものの、具体例としては、ビール、アルコール、ニガウリ、コーヒーなど。

果物、ナッツ類などの木の実類は、漢方でいう、「降」のものになり、下に下げる働きがあります。食べ過ぎには注意しましょう。

(果物の中でも、りんご、ブドウは例外で、昇の働きがあります。)

 

痔ろう、肛門周囲膿瘍(あな痔)とは

痔ろう、肛門周囲膿瘍とは、肛門の周りに膿が溜まった状態です。

肛門の周りが腫れて痛み、時にろう管から膿が出ます。細菌は下痢便や、温水便座から感染することがあります。

クローン病や病後、産後などで体力が低下している時、飲酒、糖尿、切れ痔も、痔ろうの原因になることがあります。

 

痔ろう、肛門周囲膿瘍の漢方治療

体力をつけながら、菌に対する漢方を使います。

腫れ、熱が残っている場合は、熱を鎮める漢方、体力がない場合は、体力をつける漢方がメインになります。

 

痔ろう、肛門周囲膿瘍の食事養生

痔核の食事養生と、よく似ています。

甘いもの、アルコール、刺激物、油物を避け、緑の濃い野菜類を多めにとるように心がけていただきます。

 

【脱肛の症例】

真っ青な顔で脱肛の相談にいらした、Oさん。

10日ほど前から腹痛がひどく、下痢で1日10回以上トイレへ駈け込んでいたところ、脱肛になってしまったという。

クローン病の持病があり、食事をとると腸の潰瘍にしみるのか、痛みが起こって、食べることもできない。

椅子に座っていても、脱肛の出ている部分が触れて痛い。

腹痛も、腰痛も、お尻の脱肛も激痛とのことでした。

かなり状態が悪く、一般的な漢方では不適と判断、免疫を上げるもの、粘膜を強化するもので、まず、「食べることができるようになること」を目標にしていただく。

食べることができないと、体力は、ますます消耗するため、食べることができるようになってから、漢方治療を本格的に始めるよう、おすすめしました。

 

<漢方服用3日後>

〇〇など飲み始めて三日目ですが、痔の方の痛みがかなり楽になりました!

出てきてるイボ的なものも小さくなってる気がします!

腰はあれから悪化し昨晩がピークに痛みましたが、今日は少し楽になりました。
〇日にまた病院の予約をしているので、お腹の方も炎症反応など数値が下がっていることを願います。
引き続き飲み続けます。
ありがとうございます!

~その後、蓄膿の相談もあり、蓄膿の漢方も併用されました~

 

<漢方服用約1か月後>

こんにちは!
夏のように暑いですね…

いただいている漢方は毎日飲んでいて、

クローン病の方はここ10数年で一番良い状態な気がします!

すごいです!

出血も、ほぼなくなりました!

蓄膿の方もほとんど治りましたが、一応まだ漢方飲み続けています。
かなり漢方に助けられました。ありがとうございます!

腰痛はだいぶ良くなりましたが完治まではしてなく、なるべく安静に過ごしています!


<漢方服用35日後>
今日病院に行ってきました。
腸の炎症は全くみられず先生も劇的な回復に驚いていました。

炎症反応もなしで、自覚症状の通りでした。


 

痔核の症例

痔核でお悩みの、30代後半男性。20代前半の頃から、痔核があったとのこと。

イボ痔が一か所あり、固くなり、出血も出てきたため、相談されたとのこと。今までは、出血はなかったそうですが、仕事のストレスもあり、悪化したのではないかとのこと。

<漢方治療1ヶ月後>

症状は和らいできたけれども、治り切ってはいません。

固かったイボ痔は、柔らかくなってきたとのこと。

痛み、出血も、なくなったそうです。

引き続き、漢方を継続されています。

食事状況が良くはなく、今の食事を続けられるのでしたら、他の疾患予防のためにも、当店オススメの健康食品を継続されるよう、お伝えしています。

<おすすめしたもの>

当店オススメの解毒排泄食品 1ヶ月約10000円

当店オススメ食品 1ヶ月約12000円

当店オススメ瘀血に対する漢方 1ヶ月約3000円

 

痔でお悩みの方へ

「痔」は、恥ずかしいもの、相談しにくいものと、思われていらっしゃる方が、多いように思います。

何年も放置されている方は、多いです。

しかし、痔は、「瘀血」や、「脾虚」など、身体の不調と関わっている病気です。

だから、漢方治療で改善された場合は、他の不調も次々と改善、あるいは良い変化を実感できる可能性があります。

逆に、放置すると、他の疾患の原因になったり、他の疾患になりやすい体質になる可能性があります。

病院で手術をされると、いったんは改善しますが、この原因を取り去らない限り、再発したり、他の疾患として出てくる可能性が、あります。

ぜひ、「痔くらい」と思わず、相談頂きたいと思います。

痔のプロとして、あなたの想いに、応えたいと、私は思います。

漢方相談の際に、女性希望、男性希望などありましたら、初回予約の際にお伝え下さい。

 

漢方相談の流れ

遠方からの相談の場合

1、申し込みフォームから、相談申し込み

初回の漢方相談は、電話で行います。漢方相談の希望日時を、第2希望まで伺います。LINEから、申し込むことも、できます。

2、漢方相談

当日は、こちらから、お電話させていただきます。誘導に従って、今までの経過や生活、食習慣を、お伝えください。

湿疹、アトピーなどの皮膚病の場合は、トラブル部位の、写真の添付をお願いします。

3、直筆の文字を、送る

郵送あるいはハガキで、ばんき和漢堂薬局に、直筆の文字をお送りください。お名前を書いた、直筆の文字は、2回目以降の相談でも、使います。

4、漢方薬の提案

体に合う、漢方薬や健康食品を、メールで、提案します。

1か月分の提案が、多いです。短い日数の提案のリクエストがあれば、承ります。飲み方、予算、飲む回数なども考えて、お選びください。

5、注文、お支払い、配送

ゆうちょ銀行振り込み、代引きを、お選びいただけます。

6、服薬

漢方薬をのんで、わからない点は、お問い合わせ下さい。飲み方は、お薬ごとに書いて、お送りしますので、ご安心ください。

ご来店の場合

1、電話予約

ご来店できる日、お時間を、電話でお伝えください。

2、漢方相談

ご来店いただき、今の状況、経過など、お伝えください。今の状態に必要な漢方薬、健康食品を提案いたします。

頻繁にご来店できる場合は、初回は、1週間分の提案が、多いです。

3、お支払い、次回の予約

漢方薬をお選びいただき、購入いただけます。次回ご来店日までの漢方薬を、お求めいただけます。

4、服薬

わからないこと、不安なことがありましたら、すぐにお電話や、お問い合わせフォームなどでお問い合わせくださいね。

痔は、治る病気です。諦めないで、相談ください。

漢方と、今の体に合う養生を組み合わせれば、変化は、実感できます。

お尻が痛くて座れない生活は、もう、おしまいにしましょう。

臀部を気にして、集中できない、そんな恥ずかしい思いは、漢方治療で過去のものにしましょう。

まずは、一歩を、踏み出してみませんか?

最後に、価格です。

1か月分で25000円~5万円です。

漢方相談のご予約は、こちらから、できます。

友だち追加

ばんき和漢堂薬局・鍼灸院 金沢市大額2丁目35
営業時間:10:00~19:00 日・月・祝日休み
ご予約は、LINE、お問い合わせフォーム、電話から、お願い致します。
お問い合わせフォーム
電話:076-227-8596